日本を代表する染織家であり人間國寶の志村ふくみ(人間國寶)の芸術的遺産を受け継ぐブランド「アトリエシムラ」が、2016年11月の設立以來10週年を迎えた。記念の展示販売會「色への祝祭—にほひたつ—」が10月30日(金)から東京都世田谷區祖師谷のGallery&Schoolで開催される。
展示の中心は、草木染めの絹糸を用いて手織りで製作された新作着物3點。「夜明け」「夕暮れ」「月光」の3作で、一日のうちに変化する光を布に寫し取っている。「にほひたつ」は、古來「香り」でなく「色が美しく輝く」狀態を表す言葉で、植物の生命の色が糸に宿り、布として輝く瞬間を描くというテーマだ。
「夕暮れ」のデザインについて、製作チームは、記憶の中の夕景を語り合うなか、ある飛行機の窓から眺めた夕焼けに心を打たれ、イメージが一気に固まったと語る。
イベントは多岐にわたる。トークイベントでは、アトリエシムラ代表の志村昌司氏(志村ふくみの孫)と、志村ふくみ氏から直接教えを受けた製作チームが「うつろう光」に込めた想いや10年の歩みを話す。10週年記念講演會「布のちかわ」は、法政大學名譽教授・田中優子氏を講師に、市ヶ谷のアルカディア市ヶ谷で開催される。
なお會場では、着物の試着會および購入相談會も併設されており、初めて着物に触れる方でもゆっくり見學できるのが特徴。一點ものを丁寧に織り上げる工房の姿勢は、量産的な購買とは一線を畫す。
【実用情報】
- 會場:アトリエシムラ Gallery&School 東京・世田谷(〒157-0072 東京都世田谷區祖師谷6-17-7)
- 開催:10月30日(金)~(詳細は公式ウェブサイトにて)
- 電話:03-6411-1215
- メール:[email protected]
- Instagram:@ateliershimura
*価格情報は公式発表に明記されていないため、購入を希望する方は事前に問い合わせて確認することをお勧めする。
正經一句:このブランドの着物は、単なる服飾ではなく、植物から受け継がれた色彩の記憶そのものを纏うものである。購入を決めるには、工房の哲學を理解した上で、自分の人生における一着として向き合う価値がある。
荷包姐|日本正經




